もみじと紅葉狩りの由来を知って名所に行くための準備をしよう!


秋が深まるこの季節、普段、見ることのない山の中にある木々では、冬を迎えるために、葉っぱの色を少しずつ紅色へと変化する紅葉の時期がやってきた!

そんな見頃を迎える紅葉の時期でやりたいことと言えば、ゆっくりと温泉に浸かりながらもみじを見たり、「もみじ饅頭(まんじゅう)」をパクパク食べてみたり、時には、紅葉に関連するイベントに参加してみたりとやってみたいことがたくさんあるはず!

そこで、もみじや紅葉狩りをより良く楽しむために知っておきたい由来と名所について紹介しよう!


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もみじはカエデの仲間!

いきなりだが、「もみじが、楓(カエデ)の仲間」ということを知っているだろうか?

もみじが、カエデの仲間だという事実を知っている人は意外に少なかったりする。

そこで、「もみじとカエデの関係性」をより良く知るために、以下の項目について一つずつ確認してみよう。

【もみじとカエデの関係性】
  • カエデはカエルの手が由来!
  • もみじは語源が由来!?
  • もみじとカエデの違いはどこにある?

カエデはカエルの手が由来!

カエデの由来は、カエデの葉っぱの切れ込んでいる形がカエルの手に似ていることから蛙手(カエルデ)と呼ばれていたという。

その後、「カエルデ」という呼び方からいつしか短く呼ぶようになり、今の「カエデ」と呼ばれるようになったのが「カエデの由来」となっているそうだ。

ここで、カエデの由来から分かることは、「カエデ」と呼ばれるまでの流れだけなのだ。

なので、カエデの葉っぱに色が変化し始める紅葉(もみじ)についての由来があるので、サクサクと次にいこう。

もみじは語源が由来!?

もみじの由来は、「語源から発生した言葉ではないか?」と言われている。

そして、そのもみじの語源の由来の流れについては、以下のとおりだ。

【もみじの語源の由来の流れ】
  1. 紅花から染料を揉みだすことから「もみ」ができ、「もみ」のことを「紅」と指すようになる。(紅花は、細かく優しく揉みだすと紅色や黄色に変化する。)
  2. この「もみ(紅)」の動詞「もみづ(紅葉づ)」が名詞「もみじ(紅葉)」となる。(もみじという言葉が生まれた。)

このことから、秋の草木の葉っぱが、赤色や黄色といった色に変化することから紅葉(もみじ)という言葉が生まれ、同時に紅葉(こうよう)といった言葉が、徐々に現在まで定着していったと考えられている。

つまり、こうしてできた言葉が、「もみじの由来」と言われているのだ。

あとは、もみじとカエデ違いについて知りたいところだが、次の項目でその関係性について書いているので、しっかりと目を通しておくといいだろう。

もみじとカエデの違いはどこにある?

もみじとカエデは、「いったいどこで区別しているんだ?」と気にならないだろうか。

その答えには、いくつかあって以下のとおりまとめてあるので、じっくりと確認してみるといい。

【もみじとカエデのそれぞれの違い】
分類内容
植物学
  • もみじとカエデを区別しない。
盆栽界
  • 葉っぱが5つ以上に切れ込んでいて掌状のものを「モミジ」。
  • 葉っぱの切れ込みが3つものを「カエデ」。
園芸学
  • 葉っぱの切れこみの深いものを「モミジ」。
  • 葉っぱの切れ込み浅いものを「カエデ」。

といったもみじとカエデの区別に関してそれぞれの見解がある。

そして、これらの見解を踏まえた上で、最終的に「もみじ」と「カエデ」を区別するのが、以下のとおりだ。

【もみじとカエデを区別するもの】
  • 秋になりカエデ類の中で葉っぱが紅くなる樹木のことを「もみじ(紅葉)」という。

このことから、カエデ類の中にたまたま葉っぱの色を変える樹木があったから、「これを『もみじ』として区別しよう!」ということになった。

つまり、これが「もみじ」と「カエデ」を区別する決定的な違いなのだ。

そして、もみじには、代表的な3種類のもみじがあるので、次の項目も見ておくといい。

もみじの代表的な3つの種類と特徴!

実は、もみじの種類は、原種や園芸品種を合わせると約400種類以上もあり、さらに特徴も似ていることから、「個々に種類を特定をするのが、困難な植物」と言われている。

そのため、もみじの代表的な3つの種類と特徴について、以下のとおりまとめてみたので、確認してみるといいだろう。

【もみじの代表的な3つの種類と特徴】
種類特徴
イロハモミジ【主な特徴】
  • 日本のモミジ代表。
  • 園芸品種が多い。
  • 別名でイロハカエデやタカオモミジと呼ばれる。
【葉の特徴】
  • 葉の大きさが4~6cm。
  • 葉のギザギザが重鋸歯。
  • 葉がやや上向きにつく。
【場所】
  • 太平洋側に自生。
  • 瀬戸内地域に自生。
ヤマモミジ【主な特徴】
  • イロハモミジより大きくオオモミジより細い。
【葉の特徴】
  • 葉の大きさが5~8cm。
  • 葉のギザギザが重鋸歯。
  • 葉が垂れ下がるようにつく。
【場所】
  • 日本海側に自生。
  • 雪の多い地域に自生。
オオモミジ【主な特徴】
  • イロハモミジより大きい。
【葉の特徴】
  • 葉の大きさが6~12cm。
  • 葉のギザギザが単鋸歯。
  • 葉が垂れ下がるようにつく。
【場所】
  • 太平洋側に自生。

といったそれぞれのもみじの種類と特徴がある。

そして、このもみじの種類と特徴で分かることは、「ほとんど違いが見られない」ということにある。

ほとんど違いが見られないということは、瞬時にもみじの種類を特定することはできないということだ。

「それでは、どうやってもみじの種類を特定するんだ?」と感じるはずだが、実は、もみじの種類を特定する方法は、わずかな葉っぱの違いをじっくりと観察していくやり方で、もみじの種類を特定していく。

つまり、もみじを遠くから眺めたり、もみじの木の近くに近づいてもみじを見るだけでは、決してもみじの種類を特定することはできないのだ。

そのため、もみじの種類を特定することが、「いかに困難で大変なのか!」とここで初めて分かった人もいるのではないだろうか?

さて、そろそろ紅葉狩りの由来について説明していきたいので、説明していこうと思う。

紅葉狩りの由来は狩りから始まった!?

古来から「狩り」とは、シカやイノシシなどの大きな獣を捕まえることを指していた。

けれど、山や野の中に入れば、シカやイノシシ以外の生き物の他に野ウサギや野鳥といった小動物がいたり、木の実などの果物や草や木といった植物などもいた。

そして、人は、これらのありとあらゆる生き物を、捕獲し、採取したりしていったのだ。

こうして小動物や果物、植物といった存在も人は、狩りをするようになり、やがてこれらも狩りの言葉の意味として含まれるようになっていた。

そんな狩りの解釈の広がりの流れは、以下のとおりだ。

【狩りの解釈の広がりの流れ】
  1. 獣。(シカやイノシシ。)
  2. 小動物。(野鳥や野ウサギ。)
  3. 果物。(木の実や果物。)
  4. 植物。(草や花。)

そのため、これらの流れから以下のような「狩り」がつく言葉が、現在まで残るようになっていったのである。

【狩りがつく言葉】
  • いちご狩り。
  • キノコ狩り。
  • 梨狩り。
  • ぶどう狩り。
  • 潮干狩り。
  • みかん狩り。
  • 桜狩り。
  • 紅葉狩り。
  • ウサギ狩り。
  • 鷹狩り。
  • ほたる狩り。

そして、上記の狩りがつく言葉の中でも、紅葉狩りには、こんな説があると言われているのだ。

平安時代に紅葉狩りが生まれた!?

平安時代には、山や野で狩猟をする貴族もいたが、狩猟をしない貴族もいたと言われる。

そして、狩猟をしない貴族は、以下のことをやっていたとされる。

【狩猟をしない貴族がやっていたとされること】
  • 山や野の中に入り、もみじの枝を手で折って持ち帰り、もみじの枝を手のひらに乗せてじっくりと鑑賞していた。(愛(め)でるという行い。)
  • 満足に外出ができない女性のために、自ら山や野に出向きもみじの枝を手で折り、折ったもみじの枝を女性に贈っていた。

これらの山や野の中に入り紅葉の枝を探している様子が、山や野の中を駆け巡って狩猟している貴族の行動に似ていることから、「紅葉狩り」と呼ばれるきっかけになったらしいのだ。

もちろん、時代の流れと共に、もみじの枝を折るようなことはなくなったけれど、その代わりに山や野に出向いて、現在でも続く花やもみじといった自然を実物で観賞する行事になっていた。

そのため、現在、「紅葉狩り」という意味は、以下の意味として使われている。

【紅葉狩りの意味】
  • 山野に紅葉をたずねて楽しむこと。
  • 見て楽しむこと。

といった意味から「紅葉狩り」の「狩り」は、昔の言葉の名残として残っていて、「もみじを狩る」という意味で使っているわけではなく、もみじという自然の美しさや素晴らしさをわざわざ遠くの山野に出かけて、観賞し、楽しむための行事として使われているということを覚えておこう!

紅葉狩りで行きたい関西の名所のまとめ!

そんな紅葉狩りで行ってみたい場所と言えば、やはり、「関西の名所」であることが多い。

そこで、紅葉狩りで有名な関西の名所を以下のとおりまとめてみたので、紅葉狩りに行くなら、ぜひ参考場所として確認してみるといいだろう。

【紅葉狩りで行きたい関西の名所】
地域場所
京都
  • 清水寺。(夜間の特別拝観。)
  • 永観堂。(夜間の特別拝観。)
  • 嵐山。(広範囲の紅葉。)
  • 東福寺。(京都一の紅葉の名所。)
  • 北野天満宮。
  • 龍安寺。
  • 伏見稲荷大社。
  • 下鴨神社。
  • 八坂神社。
  • 宝ヶ池。
  • 金閣寺。
  • 円山公園。
  • 平安神宮。
  • 南禅寺。
  • 毘沙門堂。
  • 常寂光寺。
大阪
  • 箕面。
  • 藤井寺。
  • 水間寺。
  • 石切神社。
奈良
  • 奈良公園。
  • 橿原神宮。
  • 吉野山。
  • 吉野神宮。
  • 本善寺。
  • 薬師寺。
  • 壺阪山。
  • 津風呂湖。
  • 生駒山。
  • 正暦寺。
滋賀
  • 大津市。

といった「関西の名所」がある。

中でも、京都の清水寺や永観堂では、夜に「特別拝観というライトアップ」が行われ、昼に見た紅葉とはまた違った幻想的な雰囲気と光景を味わうことができるため、行ってみることをオススメしたい。

あとは、紅葉の見頃(11月~12月)を迎える前に色々と準備をしておき、「どういった交通機関を使い、どのように場所を巡るのか?」といった計画をあらかじめ立てておく必要がある。

そうしなければ、あっという間に紅葉の見頃が過ぎ去ったり、人や交通機関が混雑しすぎて、「ゆっくりともみじを見れなかった!」なんてことが十分に起こる可能性があるので、余裕を持って準備と計画を立てておくといいだろう。

紅葉前線の最新情報を見落とさないように!

紅葉狩りをするのに最適な時期を知るには、「ニュース」や「ネット」といった媒体を使うのが一番だ。

だから、紅葉前線の様子は、「ニュース」や「ネット」で逐一情報を確認しつつ、見頃を迎える紅葉狩りの時期に合わせるようにしっかりと準備を進めておこう!

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