「もうすぐ今年も桜前線の到来でお花見の季節だけど、そもそも桜前線って何?」
「知らないのか?桜前線っていうのはね・・・あれ何だっけ?」と説明したくてもどう言えば良いか困ってしまったそんな経験ありませんか?
そこで、桜前線や桜のことについて詳しく説明します。
目次
桜の開花を予測した境界線
桜前線というのは、桜の開花を予想した日を同じ地域ごとに分けた境界線をことを言う。
同じ地域ごとに分けた境界線とは、九州南部、四国南部、九州北部、四国北部、瀬戸内海、関東地方、北陸地方、東北地方、北海道といった地域ごとの集まりをいう。
通常、この地域ごとの集まりで、予測した日に日本列島の南から北へと、例年、3月下旬から順番に桜が咲いていくことになる。
温度変換日数を使って予想
桜前線を予測する上で何よりも重要なのが、「桜がいつ咲くのか?」を予想することです。
この予測に使われる方法が、「温度変換日数」という方法を使う。
温度変換日数は、気温15度を基礎に花の芽の成長量を「1日」として考え、気温15度を基準に暑い日、寒い日を「1日」の日数を増減することで「桜の開花予想日」を出します。
例えば、気温が2度の日があれば、0.1日と計算し、結果の積み重ねで桜の開花を予測していくのです。
もし、桜が「いつ咲くのか?」を予想できなかったのなら、そもそも「桜前線」という言葉自体使われなかったかもしれません。
桜の開花日は目視で確認!
桜が咲く日は、予想とは違いあくまでも標本木を目で確認し、桜の花が「5~6分咲きの状態」で桜が咲いたと判断している。
この状態から桜が満開になるまで、およそ「約1週間前後」と言われる。
もしかしたら、この期間の間に桜を見に行けば「大丈夫」と思うかもしれない。
けれど、この期間は、春特有の季節の変わり目の影響からか、雨や風の強さ、気温などの天候面で急に変わることが多い。
場合によっては、桜がすぐに散ってしまう可能性もあるので、桜が「1週間」持つとは限らない。
だからこそ、「桜が咲いた」と宣言されたなら、サクラが咲いている瞬間や散りゆくサクラの花びらをゆっくりと眺めるには、いち早く行動に移さないとならないのだ。
ソメイヨシノを観測中!
桜前線は、「ソメイヨシノ」という桜の種類を対象に予測をしている。
ソメイヨシノは、花びらが5枚あり、緑の葉をつける前に花が咲く木のことだ。
気温や日照条件などがほとんど変わらないのなら、同時に咲く特徴がある。
花の色の咲き始まりが淡紅色で、桜の花が満開になると花の色が白色に近づいていく。
散っていくサクラの花びらは、まさに幻想的でうっとりとする「日本の和を代表とするサクラの木」といっても良いだろう。
交配説ゆえのクローン!?
ソメイヨシノは、「エドヒガン」と「オオシマザクラ」の交配ではないかと言われている。
言うなれば、雑種。
「エドヒガンという花」は、緑の葉をつける前に、花の方が咲く特徴がある。
また、「オオシマザクラという花」は、花形が大きいうえに整っているという特徴を持つ。
この2つの特徴を交配させ、受け継いだのが「ソメイヨシノ」のではないだろうかと言われる。
さらに、一本の木の接ぎ木で徐々に殖やされた木、「クローン」ともいうのだから、「ソメイヨシノ」には、まだまだ秘密がありそうだ。
沖縄では咲かない!
ソメイヨシノは、沖縄では咲かない。
なぜなら、ソメイヨシノを咲かせるためには、花が咲く温かい春の季節が来る前に、寒い冬の季節の温度にさらさないと咲かないからだ。
中でも、この寒い冬の季節の温度をさらすという環境を沖縄の気候や環境では持ち合わせていない。
つまり、「ソメイヨシノ」を沖縄で自然に咲かせることが人工的な環境を作らない限り不可能だとも言える。
沖縄にはカンヒザクラがある
もちろん、沖縄にも桜はある。
桜が咲くという条件下なら、「カンヒザクラ(寒緋桜)」という桜の木がある。
「カンヒザクラ」は、花の色が赤い色に近くて、下に向いた状態で咲く桜。
沖縄の冬の気温の状態でも花の芽が目覚めるため、花が咲くことができる特徴を持っている。
この桜が咲くのは、1月から2月の始めなので、桜前線と合わせて予想するには、いささか時期が合っていないことを理解できたのではないだろうか。
結局は、桜前線は、「ソメイヨシノ」を中心に動いているのだ。
そうだ!お花見しよう!
結局のところ、皆、お花見がしたいのだ。
たったこれだけの動機のために、「桜がいつ咲くのか?」を予想をする。
けれど、桜の花びらがはらりふわりと散る瞬間を見るだけでも、日常の忙しさからくる疲れた心を癒してくれるので、これはこれでなかなか悪くない。
だから、桜を見るため、お花見をしてみてはどうだろうか。
きっと楽しいに違いない!