蚊の習性を知り刺されたかゆみや腫れを効果的に抑える3つの対処法!


蚊があちこちで飛び回り、血液を吸うために人を襲う!

もし、蚊に刺されてしまったら、赤く腫れたり、かゆくてかゆくて、つい刺されたところを何回も何回もこすってしまうことになるだろう。

そんな憎っき小さな蚊の生態や蚊に刺されたときの対処法や蚊の対策などについて紹介する。







人を刺す蚊は2種類だけ!

蚊には、全世界で約3100種類ほどおり、日本だけでも約100種類ほどいると言われている。

中でも、日本で人を刺す蚊は、約30種類ほどと言われ、実際に生活をしていて人を刺してくる蚊は、「ヒトスジシマカ」と「アカイエカ」という名の蚊だ。

そんな2種類の蚊の特徴ついて、詳しく説明すると以下のとおりだ。

ヒトスジシマカの特徴

ヒトスジシマカは、別名「ヤブカ」とも言われ、黒と白のシマシマ模様を持つ、野外の草むらや木に生息することが多く熱帯系の蚊だ。

主に、昼間に活動していて、俊敏な動きで人の手打ち攻撃を避け、ひっそりと人や動物から血を吸う。

このヒトスジシマカに刺されると、人によっては、1円玉ぐらいの大きさに赤く腫れあがり、4~5日は腫れは引かない。

まれに軽い膿ができたり、刺された箇所に痕が残ったりするので、最も刺されたくない蚊でもある。

アカイエカの特徴

アカイエカは、茶色の姿をした温体系の蚊で、真冬の中でもひっそりと活動することができ、ヒトスジシマカに比べて動きは鈍い。

主に夜間に活動していて、人が夜、寝静まるまでじっと耐え、寝静まった瞬間を狙い人から血を吸う。

このアカイエカに刺されると、かゆさが続き、赤く堅いしこりのような腫れができる。

赤い腫れが消滅するのに、数週間かかる場合がある。

また、アカイエカは、人の家に住みついて、電化製品の熱を利用して暖をとるので、真冬の厳しい環境下のなかでもしぶとく生き続けることができるのも特徴の一つで、ヒトスジシマカより長く生きる蚊でもある。

ボウフラから蚊になるまでの期間

蚊は、初めから蚊であったわけではなく、ボウフラという蚊の幼虫が脱皮を繰り返し、成長することでようやく蚊になる。

ボウフラは最短10日で蚊になる!

ボウフラは、捨てられたタイヤの中や空き缶、バケツなどの水があれば、どこでも生きることができる。

そんなボウフラのエサは、水中にある腐った落ち葉や生き物の死骸(しがい)やバクテリアなどを食べて成長する。

また、ボウフラの成長スピードは、環境の良し悪しでかなり変わるので、以下のとおりみてみよう。

【成長の良い条件の場合】
  • 約1週間~10日の間で、約4回の脱皮を繰り返し、「サナギ」となる。
  • サナギになってから蚊(成虫)になるまでは、「約2日」ほどかかる。

といった成長スピードをみせるので、良い条件が重なれば、そこら中に蚊がいっぱい飛ぶことになるので、かなりぞっとする。

【成長の悪い条件の場合】
  • 約2~3ヶ月の間で、約4回の脱皮を繰り返し、「サナギ」となる。
  • サナギになってから蚊(成虫)になるまでは、「約2日」ほどかかる。

つまり、ボウフラにとって育つ環境が悪ければ、脱皮の期間がその分、長くなるので、爆発的に蚊が増えることがないのだ。

成虫となった蚊が取る驚くべき行動の早さ!

蚊になると、卵を産むための一連の流れが驚くほど早い!

それが、以下の一連の流れの行動だ。

【蚊が卵を産むための流れ】
  1. 蚊になってから1~2日後に交わる。
  2. 羽化から2~3日後には血を吸う。
  3. 吸血から3~5日後に卵を産む。

といった一連の流れで卵を産む。

卵の数は、約50~300で次々と蚊の卵を水たまりや容器などの水面に産み落としていくのだ。

また、産み落とされた蚊の卵は、「約1週間」で誕生し、ボウフラ(蚊の幼虫)となる。

もちろん、蚊が生きている限り、このサイクルが繰り返されるので、ボウフラが育つ環境が良ければ良いほど、爆発的な数の蚊が一定の範囲内であちこちで飛び回ることになる。

ちなみに、蚊(成虫)は、約1ヵ月ほど生きるので、生きている期間、人や動物の血を約4~5回ほど吸い、水たまりに卵を産み続ける。

蚊が人から血を吸う理由

通常、蚊は、卵を産むための養分として花の蜜(みつ)や樹液などの草木の液体などをエサにしている。

けれど、卵をより発達させるには、動物性のタンパク質などの栄養を摂取する必要があるので、人から血から吸うのである。

また、この時、人から血を吸うのは、蚊のメスで、蚊のオスは、人から血を吸うことはない。

そんな血液には、蚊の卵にとって豊富な栄養素が以下のとおりそろっていると言われる。

【血液の成分】
  • ミネラル。
  • 糖。
  • グロブリン。
  • アルブミン。
  • アミノ酸。

などの豊富な栄養成分が血に凝縮されている。

このような理由から、蚊のメスは、人から血を吸うわけだ。

もちろん、より良い血や新鮮な血液を吸うために、新陳代謝が活発な人や生き物を狙う必要がある。

そのために、蚊は、人や生き物を探すためのセンサーを使い、二酸化炭素の濃度が高い場所を探しているのだ。

蚊に刺されやすい人の条件

蚊は、二酸化炭素の濃度が高い場所を探し出すだけでなく、この他にも蚊が人を見つける条件がある。

この条件と蚊の持つセンサーが合わさると、蚊にとって絶好の獲物だと察知されるので、以下の条件に「当てはまっていないか?」確認してみよう。

【蚊に刺されやすい人の条件】
  • 体温が高い。
  • 呼吸回数が多い。
  • 新陳代謝が激しい。
  • 足が臭い。
  • 汗をよくかく。
  • 黒い色の服を着ている。
  • 身体が大きい。

この条件の組み合わせで、特に、蚊に狙われやすいのが、汗をよくかき、体温が高い運動をしている子供で、新鮮な血を求める蚊にとっては、絶好の獲物となる。

その上、運動により、呼吸回数が増えているので、二酸化炭素が集まっている場所は、「ここですよ!」や「私はここいますよ!」と蚊に知らせている状態にある。

また、呼吸を止めて二酸化炭素を出さなくても、皮膚呼吸からでも蚊に居場所を特定されるほど、蚊が獲物を見つける感度は優れている。

つまり、皮膚呼吸が活発で、体温が高く、二酸化炭素の濃度が高くなる傾向にある運動している子供は、蚊に刺されやすい絶好の獲物ということになるわけだ。

もちろん、運動していれば、大人だって例外ではなく、油断すれば、あちこち蚊に刺されることがあるので、気をつけよう。

【新事実の発覚!?】

ここでちょっとした新事実がある!

それは、蚊に刺されやすい人は、「足の裏に潜む常在菌の種類が多い人ほど刺されやすい!」という事実だ!

常在菌とは、人の身体の中に潜み、腸内や皮膚にある多種多様な菌のことで、どの常在菌の種類に蚊が反応して刺してくるのかについては、まだ、判明していない。

今までどおり、蚊が、「二酸化炭素という目印」を見つけて、引き寄せてしまう事実には何ら変わらないが、そこで、寄ってきた蚊が、実際に「刺すのか?刺さないのか?」については、今のところ、「足の裏に潜む常在菌の種類の多さ」によるそうだ。

また、足の裏に潜む常在菌の種類の多さは、蚊を引き寄せてしまうことも判明!

さらに、足の裏に潜む常在菌の数を減らせば、蚊に刺されにくくなるそうで、蚊に刺されたくない人は、「アルコール」や「石けん」などを使って、足の裏をしっかりと除菌したり、洗ってみてはどうだろうか?

蚊に刺されるとかゆい謎の原因!?

蚊に刺されると、「とにかくかゆくてしかたない!」のだけど。

そもそも、「なぜ?あんなにかゆいの?」と気にならないだろうか?

それには、こんな理由があると言われる。

蚊から出す唾液がかゆみの原因!?

蚊は、人の皮膚にはりつき血を吸う。

このとき、蚊は、皮膚に刺した口の血液が刺した状態で固まらないように、蚊の唾液の中に含まれる成分を人や生き物の皮膚に注入するのだ。

また、この唾液成分には、麻酔成分が含まれていて、「人が刺された!」と感じさせないようにしている。

この唾液成分のおかげで蚊は、安心してひっそりと人の生き血を吸い取っているのである。

もちろん、蚊に刺された側は、蚊の唾液のおかげで、かゆくなり、刺された箇所が赤く腫れあがる症状となる。

つまり、かゆさや赤く腫れるあがる症状は、蚊の唾液による原因で起こり、名を「蚊アレルギー」と呼ばれたりしている。

蚊アレルギーの症状は2つ!

蚊に刺されると「蚊アレルギー」という症状になり、別名、「蚊刺過敏症」とも言われる。

人によって症状は変わるものの、蚊に刺されると以下の2つの症状が現れるので、確認してみよう。

【蚊のアレルギー症状】
  1. すぐにかゆくなって赤く腫れる。(即時反応型。)
  2. 翌日になってかゆくなり、赤く腫れたり、水ぶくれになる。(遅延反応型。)

この2つのパターンの症状に加えて、蚊アレルギーの症状が重くなると、以下の症状が現れることがある。

【蚊アレルギー重症化】
  • 全身の発熱。
  • 全身のじんましん。
  • リンパ節が腫れる。
  • 下痢。

このような蚊アレルギーの重症化症状が出るには、「EBウィルス」という水疱瘡(みずぼうそう)やヘルペスウィルスの仲間が原因とされていて、蚊から出る唾液に対する免疫とEBウィルスに対する免疫反応から起こっているとも言われている。

中でも、蚊アレルギーの重症化で怖いのが、悪性リンパ腫や血球貪食症候群(マクロファージなどの白血球が、白血球や赤血球、血小板を食べてしまう病気。)などの合併症を引き起こすことになるので、「単に蚊に刺されただけだ!」と甘くみているとエライ目に合う場合もある。

もしも、このような症状が出てしまったら、すぐに「EBウィルス」の検査をするために病院に行ったほうが良いだろう。

蚊に刺されたときの3つの対処法!

蚊に刺されて起こる症状で一番、悩ましいのが、かゆみによる症状だ。

このかゆみを抑えるための対処方法は、以下のとおりだ。

【かゆみを引かせる対処法】
  • 刺された箇所をせっけんで洗う。
  • 感覚の優先順位で高い刺激を与える。
  • 薬をつけてガーゼや包帯で保護。

などのかゆみを抑える方法があるので、詳しく見ていこう。

刺された箇所を石けんを使って洗う!

蚊が血を吸う変わりに出す唾液の成分には、酸性の物質が出ていると言われている。

この酸性の物質が、かゆみを生む原因でもある。

そのため、この酸性である物質を中和するには、アルカリ性である石けんを使って刺された患部をしっかりと洗えば、酸性を中和することができる。

中和された結果、蚊に刺された患部のかゆみは、和らげることができるので、一度、やってみるといいだろう。

感覚の優先順位で高い刺激を与える!

これは、【かゆい<熱い<冷たい<痛い】といった感覚の優先順位のことだ。

例えば、よく蚊に刺されたとき、あまりのかゆさから指に生えている爪を使って、刺された患部をよくかいたり、こすってしまうことはないだろうか?

これは、感覚の優先順位を利用して、刺された患部に痛みを与え、かゆみを和らげようとする無意識にしている行動の一つである。

この感覚の優先順位を利用して、冷たい水や氷水で患部で冷やしたり、熱いお湯やシャワーを使ったり、さらには、ドライヤーの熱風を利用することで、蚊に刺されたかゆみを和らげることができる。

中でも、効果があるのは、冷たい水や氷水で患部を冷やすことがかゆみを和らげる唯一の近道なので、こちらもやってみるといいだろう。

薬をつけてガーゼや包帯で保護!

この方法は、蚊に刺されて取る方法の中で一番、良い対処方法だ。

患部に薬をつけて、保護するためのガーゼを使って、しっかりと刺された患部を保護することと蚊に刺された患部をこすらないという二つの利点がある。

もちろん、蚊に刺された部分の皮膚がただれないように防ぐ効果もある。

この方法と合わせて、かゆみを和らげる蚊グッズも存在するので、以下の蚊グッズも利用できるなら、利用してみよう!

【かゆみを和らげるグッズ】
  • かゆみ止めパッチ。(虫さされパッチ。)
  • キンカン。
  • サージカルテープ。
  • ムヒα。

これらのかゆみを和らげるグッズを合わせて使えば、かゆみとはおさらばだ!

蚊を撃退するための対策!

蚊を撃退するには、蚊の生態や習性を知っているほうが、効率よく蚊を撃退することができる。

そのためには、蚊の習性を逆手にとった蚊の対策をしていこう。

蚊の習性を利用する!

まず、蚊は、水たまりがあれば、半永久的に卵を産み続ける習性がある。

このため、以下の場所に「水たまりがないか?」しっかりと確認しよう。

【水たまりがある場所】
  • 空き缶やペットボトルの中。
  • バケツの中。
  • 廃タイヤの中。
  • 排水溝。

など少しの水たまりがあれば、蚊の幼虫(ボウフラ)がすくすくと育ち、立派な蚊を増殖させることになるので、見つけ次第、すぐに片づけることが大切!

こうすることで、蚊の数は、限りなく少なくすることができる。

また、蚊は暗い場所に集まる習性があるので、これを利用して、暗い場所を周辺に殺虫スプレーを使えば、一網打尽にできるので、やってみるといいだろう。

蚊に刺されないためには・・・

蚊に刺されないようにするには、蚊の対策グッズをしっかりと使うことで、蚊を寄せつけないように、日頃から習慣にすることが大切。

そのために、以下の蚊の対策グッズを使用しよう。

【蚊を寄せつけない対策グッズ】
  • 虫よけスプレー。
  • 蚊取り線香。
  • アースノマット。
  • 虫コナーズ。
  • 蚊帳。
  • 蚊取りスプレー。(ワンプッシュ系などのグッズ。)

などの蚊を寄せつけない対策グッズがあるので、「アースノマット」や「蚊取り線香」を窓側や部屋の中に置いたり、肌に蚊がつかないように、虫よけスプレーなどを使って蚊に刺されないようにしっかりと対策を行っていこう!

蚊の対策を習慣にしよう!

蚊の対策は、夏の季節を満喫するために、どうしてもしなければいけないことなので、この機会にもう一度、蚊の対策を見直してみてはどうだろうか?

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